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ブログ 水無月 令和元年~古都である奈良と京都の違いと奈良の将来性 2019.06.30
奈良と京都。いずれも日本を代表する古都。国宝や重要文化財の数は共に日本有数。観光資源は社寺、仏像と共通するところも多い。過去に日本の都でありながらその後一千年以上経過した現在、人口だけ見ても奈良県は147万人で京都府の約半分。奈良市は36万人で京都市の約1/4とその差は歴然。では何故にそうなったのか?歴史や文化、県民性の違いから現状を考察し、特に奈良の将来性を展望してみた。
歴史面では、卑弥呼や大化の改新など、古代史の舞台となり日本国の原型でその都であった奈良。平安時代以降(平安京へ遷都)現在まで、帝がおわすところとして、日本の中心であり続けた京都。
文化面では、古墳・遺跡・社寺・仏像、全て古い歴史(京都と違い大部分が消失しておらず当時のまま現存)を持ち「古き良き田舎の原風景」の空気感が漂うのが奈良。遣唐使を廃止してから生まれた国風文化の中心でもあり、現在「日本らしさ」を感じる文化や風習などの大部分は京都発祥のもので、社寺・仏像・庭園など魅力が分かりやすいのが京都。
県民性の面では、奈良は「大和の寝倒れ」というようにのんびりとした気質で鹿を放し飼いにする悠々自適ぶり。「大仏商法」で待ちの姿勢を保ちつつ目先の金に執着する。コンプレックスやストレスとも無縁だが、やはり古都、田舎扱いされると向きになる。一方、京都は気に入ったものは躊躇なく取り入れる進歩的な頭脳を持ちながら、せかせかしたところが全くない。揺るぎない都人の誇りがある。〜「県民性一覧」日本辞典 出典
観光庁調査(2016年)によれば、奈良の観光客は年間22百万人で京都の半分弱。その内宿泊客は1.6百万人で10人に1人も泊まらないで日帰りもしくは他県に宿泊しているのが現状。
華やかな京都と比べれば、奈良の観光資源である仏像や建築物や街並みは全て「素朴」。だが、それは1千年以上にわたって地域から大事に拝まれた歴史を持つ、途方もないスケールの素朴さである。また、夜が寂しい?ので京都や大阪へ客が流れるというが、食文化は大和野菜をはじめブランド牛ではないが大和牛も美味しく、県の施設や用地を民間に開放してインターナショナルホテルや旅館も建設が進み、宿泊施設といった」インフラも整備されつつある。地域の方には、本物価値の分かる大人ののんびりとした楽しみ方を醸成することを期待したい。
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