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ブログ 皐月 令和元年〜東日本大震災後の三陸復興状況 2019.05.10

皐月 令和元年〜東日本大震災後の三陸復興状況
復興庁は、津波被災地においてインフラ復旧はほほ終了、産業も進展。復興は「総仕上げ」のステージに進んでいると発表。避難者数は5.3万人に減少(89%)。民間住宅等宅地や災害公営住宅、医療施設、学校施設は93〜99%復旧。産業生業の再生も農業(営農可能面積)は92%、漁業(水産可能施設)は96%、観光(外国人宿泊者数)は191%(対2010年)で、数字上は復興は確かに進んでいるように思えるがマクロに見た話でしかない。実は被災自治体でかなり斑らだ。

   
三陸の旅路は、視察地の最南端である宮城県塩釜市鹽竈神社で安全祈願をしてから始まる。
隣接の石巻市は、倒壊家屋数約2万棟、死者行方不明者数約3.7千人で三陸地域で最多である。まずは旧北上川西岸の日和山に上がる。多くの市民が山に登って津波から避難したが、眼下の石巻漁港や市街地が広範囲に被害を受けたものの、住宅や店舗が点在し人も多く復興も進んでいた。

  
次に向かったのは宮城県気仙沼市で倒壊家屋数約2万棟で最多である。気仙沼湾を見おろす高台に建つリアス・アーク美術館(石山修武設計)には「東日本大震災の記憶と津波の災害史」と題した常設展示は8年前の「あの日」をを今に伝える。町中はインフラ復旧も比較的進んでおり人も車も賑わいを感じることが出来た。中でも『気仙沼ニッティング』の編み手さんたちの会話にセーター以上の温かみを感じた。

  
さらに北上を続け、岩手県陸前高田市に到着。市人口の7.8%が犠牲になっており、中心部には4つの震災遺構だけが残る。未だ、かさ上げ工事と防潮堤工事中で最も遅れている感が否めない。実は、同様に人口の8.7%が犠牲になった宮城県女川町は対照的で復興が加速している。理由は住民主体のまちづくり協議会、商工会、行政が一体となって復興計画を推進したこと。県内で唯一防潮堤建設を行わず防波堤に変更し、かさ上げにもメリハリを付けたことで、陸前高田より2年以上早いまちづくりが出来ている。
また、岩手県釜石市は今年ラグビーW杯開催地のスタジアムを確認。周辺の何もなさに驚いた。

   
最後に、せっかくの東北の旅路なので、山形県天童市立谷川沿い芝桜経由で、山形市の宝珠山立石寺(山寺)で頂上までの1015段を上り煩悩を落として来た。帰途は山形県米沢市の上杉謙信や鷹山を祀る上杉神社を参拝。東京から6県1200kmに及ぶ3日間の車の旅が終わった。



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